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  偏 向  〜変革No2より〜
  1967年 グループ変革に投稿 小波 淳(ペンネーム)

 
長年の彷徨の果てに辿り着いた家
鍬がころがり
屋根にすら苔が生えている
安保反対・・・・の文字がかすかに残っている壁
だが私が最初に耳にしたのは
アバッシュのリズム
逆光で障子に映る姿
激しい動きの中にも私は疲れを見る
私が声をかけると
おまえは姿を見せた
青白い顔は
暗闇の中のデスマスクと重なり合う
発散する芳香は
わたしの感覚を狂わす
だがそれにすら疲れを感じる
私はおまえの土着の体臭を望む
おまえは
何を恐れているのか
何が不安なのか
何故自分を匿すのか
虚飾に防られた醜いシルエット
黒く長い睫毛は豚の毛
アイシャドウはアオミドロ
おまえが発散する芳香は
火葬場の煙突からたち上り
再び地上に舞い降りる
おまえの髪に 下着に 肌に
潜むバクテリアは
肝腺を塞ぎ呼吸を止める
アパッチに仮面を剥がれた姿で
地獄の鏡の前に立て
私はカメレオンの舌を切る
雷鳥を海の中に閉じ込める
苦しみに歪んだ姿
それがおまえだ
厚さ1ミクロンの仮面を取り去れば
お前に虚脱がおとずれる
目を閉じて
さあまどろめ
今までのぎこちない姿を解き
お前が眠りから醒めた時
私は再び訪れよう
鍬のころがるこの家へ

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